家具や家電の買取は「引っ越しシーズンの3月に動く」とよく言われます。2020〜2025年の6年分の検索で、それが本当か確かめました。

数字の見方は、末尾の「データについて」にあります。

「3月に動く」は、だいたい合っているが、実は少し早い

△判定:だいたい合っているが、実は少し早い

3月も多い月ですが、いちばん多い月は家具が2月、家電が2〜3月です。どちらも1月から増え始め、引っ越しが集中する3月よりひと月からふた月早く動きます。

観点家具家電
多い月2月(84.7)、次が3月(83.1)2〜3月(2月79.8、3月80.2)
増え始める月1月1月
いちばん少ない月7月(64.2)7月(63.7)

いちばん少ない月は、家具・家電とも7月です。

家具は、2月がいちばん多い

家具の検索は、12月まで少なく、1月に増えて2月がいちばん多くなります。3月は2月よりわずかに少ない程度です。

図1 家具の買取を調べる人の多さの目安(毎年の、月ごとの平均)
データソース: Google トレンド

2020〜2025年の6年分を月ごとに平均した値で、いちばん多い週を100とした目安です。2月(84.7)がいちばん多く、3月(83.1)が続きます。

家具の多い月は、引っ越しの3月より1か月早い2月です。

家電は、2月と3月が並んでいちばん多い

家電の検索も1月から増え、2月と3月がいちばん多くなります。2月と3月の差は小さく、ほぼ同じ高さです。

図2 家電の買取を調べる人の多さの目安(毎年の、月ごとの平均)
データソース: Google トレンド

2020〜2025年の6年分を月ごとに平均した値で、いちばん多い週を100とした目安です。2月(79.8)と3月(80.2)がほぼ同じ高さです。

家電は、引っ越しの3月だけでなく、その前の2月から多い月が続きます。

家具・家電は、買取全体より早く動く

家具・家電は1月から3月にかけて早めに増え、秋にはあまり増えません。買取全体は、3月と9〜12月の年2回増えます。

図3 買取全体・家具・家電の多い月を重ねる(それぞれの年平均を100としたとき)
データソース: Google トレンド

3本とも、その年の平均を100としたときの値で、100より上の月は年平均より検索が多い月です。図1・図2とは計算の手順が違い、詳しくは末尾の「データについて」にあります。

家具・家電は1〜3月、買取全体は3月と9〜12月に多くなります。

買取全体の季節の波をそのまま家具・家電に当てはめると、時期を外します。

まとめ

「引っ越しシーズンの3月は家具・家電の買取が動く」は、3月も多い月という点では合っていますが、検索の多い時期は3月より早く始まります。家具は2月、家電は2月と3月が、1年でいちばん検索の多い月で、少ない7月と比べて2〜3割高くなります。どちらも1月から増え始め、買取全体のように秋に増えることはあまりありません。引っ越しの時期と重なって見えても、引っ越しが検索を増やしたかまでは、このデータでは分かりません。実際の買取件数は、自社のデータで確かめる必要があります。

データについて(出典・計算方法・注意)

データ

  • 使ったのは Google トレンド(Google で何がどれだけ調べられているかを見られる無料の道具)の数字で、いちばん多い週を100とした目盛りです。本文では「買取を調べる人の多さの目安」と呼んでいます。人数や検索の回数ではありません。
  • 6年分を月ごとに平均して、12か月を並べました。本文ではこれを「毎年の、月ごとの平均」と呼んでいます。手順は、別の記事「買取の検索は、毎年7月に少なく、9月に多い」にあります。
  • 期間は週次の314週(2019-12-29〜2025-12-28、日本)です。値は期間内の最大週=100 とした相対検索インタレストです。検索された回数や、問い合わせ・来店・成約の件数とは別のものです。
  • 家具・家電は単一のキーワードではありません。それぞれ10前後の関連キーワードを合算(OR)した1本の系列です。家具は「家具 買取」「ソファ 買取」「ベッド 買取」「マットレス 買取」「食器棚 買取」などを、家電は「家電 買取」「冷蔵庫 買取」「洗濯機 買取」「エアコン 買取」「テレビ 買取」などを束ねています。「家具 買取」1語の数字とは定義が違うので、他所の数字と突き合わせるときは定義をそろえてください。
  • 相対指数は商材ごとに別々のものさしです。比べられるのは同じ商材の中での月どうしの高低と、商材ごとの形(いつ上がっていつ下がるか)です。そのため図1と図2は商材ごとに分けています。
  • 買取全体は、別の記事「買取の検索は、毎年7月に少なく、9月に多い」と同じく、「買取」1語の検索を目安にしています。

計算方法

  • 本文の「毎年の、月ごとの平均」は、週次の値を年月ごとに平均したあと、その年月の値を月ごとにさらに平均した値です。図1・図2は同じ値から描いています。
  • 図3 の指数は、図1・図2とは別の集計経路で出しています。そのため、同じ月でも図1・図2と値が少しずれます。各年について、その年の全週の平均を100として各月の平均を割り戻し、6年分の年別指数を月ごとに平均した値になります。
  • 月への割り当ては、どちらの経路でも「週の開始日(日曜)が属する月」です。7日間の途中で月が変わる週も開始日側の月に丸ごと入れるため、暦月とは最大6日ずれます。
  • 「少ない7月と比べて2〜3割高い」は、多い月の値を7月の値で割ったものです。家具は 84.7÷64.2 で約1.32倍、家電は 80.2÷63.7 で約1.26倍です。同じ商材の中の比なので、ものさしの違いの影響を受けません。
  • 判定は「裏付け+ひねり」で、本文ではこれを「だいたい合っているが、実は少し早い」と書いています。

本文で挙げた数値

商材12月1月2月3月7月(少ない月)
家具66.778.084.7(いちばん多い)83.164.2
家電67.073.379.880.2(いちばん多い)63.7
商材2022年から2025年の伸び(年平均どうしの比)参考:2021年から2025年の伸び
家具13%減(-12.54%)13%減(-12.79%)
家電3%減(-3.26%)9%増(+9.15%)

家具の検索は、どちらの起点でも年平均で13%減りました。家電は2021年起点では9%増、2022年起点では3%減で、起点によって増減が変わるため、伸びの向きは決められません。伸びているかどうかは、1年の中の多い月・少ない月の話とは別に見ます。

起点を2022年にしたのは、買取全体の検索が2022-01-02 の週に前の週より19%上がっているためです。2022年1月1日に Google トレンドのデータの集め方が変わったという指摘があり、需要の伸びか集め方の変更かはこのデータで区別できません。

注意

  • 「毎年の、月ごとの平均」の値は、集計の順序で 0.3〜0.4 ポイント動きます。週次を月にまとめる順序が2通りあるためで、3月の値は家具が 83.1 と 82.7、家電が 80.2 と 79.9 に分かれます。この記事は、年月ごとに平均してから月ごとに平均する順序の値に統一しています。家電の2月と3月の差(0.4)はこの揺れと同じ大きさなので、本文では「並んでいる」と書きました。家具の2月と3月の差は 1.6 ポイントあり、この揺れより大きい差です。
  • 12月の値は2019年12月の1行を除いた6年分です。入れると12月だけ7年分になり、他の月と母数がそろわないためです。
  • 6年分をまとめた平均でこの季節の形が見えた、までが言える範囲です。各年で同じ形が繰り返されたかは、年ごとの月別の動きを別に確かめる必要があります。住宅事情や景気が変われば、形そのものが変わることもあります。
  • 1月から増える理由として、年明けに転勤や進学先が決まり、その時点で処分を考え始める人が多いのかもしれません。これは動きの形からの見立てで、確かめるには検索以外のデータが要ります。
  • 検索は、お客さんの関心の目安です。処分の方法を調べているだけの検索や、価格の確認だけの検索も含まれます。実際の買取件数は、自社のデータで確かめる必要があります。この目安の性格は、別の記事「Google トレンドの数字は、検索の回数ではなく『検索全体に占める割合』をもとにした目安」で説明しています。
  • 伸びの比較は、上の2022年1月の段差を避けて2022年から数えましたが、多い月・少ない月の形は、段差をまたぐ2020〜2025年の6年分を使っています。図3は各年の平均を100にそろえてから比べており、段差は年の変わり目にあるので、月ごとの形の比較には影響しにくいと考えています。図1・図2は年ごとにそろえずに平均した値ですが、段差はどの月にも同じように効くので、月どうしの高低には影響しにくいと考えています。段差の影響がまったく無いかまでは確かめていません。
  • 外部サービスのデータなので、後から値が変わりえます。Google トレンドはサンプリングにもとづくため、同じ条件でも取得日によって数ポイント動きます。数字を引用するときは取得日とセットで扱ってください。

出典・取得日

  • データソース: Google トレンド(日本、2019-12-29〜2025-12-28、週次314週)/取得日:2026-09-11
  • 作成:株式会社チャイルドバンク データラボ

運営:株式会社チャイルドバンク

買取店・リユース業の方向けに、ウェブ広告の運用やホームページ制作を支援しています。このサイトでは、支援の中で見えてきた集客の考え方と、検索データの分析をお届けしています。

自店の集客について相談したい方はこちら

集客の相談をする